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王義之と蘭亭序
足立区は北千住にある横田歯科医院、院長の横田です。
鶯谷にある書道博物館に行ってきました。東京国立博物館と台東区立書道博物館の連携企画「王義之と蘭亭序」展が目的です。
書と言えば王義之、王義之といえば蘭亭序と言われるほど有名です。
王義之(307~365)は東晋時代の政治家で書家です。楷書、行書、草書に新しい書風を創出し書聖と言われています。
永和9年の旧暦3月3日、名士賢人を蘭亭に招いて曲水の宴を催し、そこで詠まれた詩を集めて詩集とし、序文を記しました。これが蘭亭序です。
その字体は美しく王義之が生きているときから書のお手本として人気がありました。現本は時代が下って唐の太宗が副葬品として一緒に埋葬してしまったので現存していません。何種類もの拓本や臨書が作られ今に残っています。
日本にも唐招提寺の鑑真の渡来とともに王義之の書法が伝えられ日本の書に影響を与えたと言われています。唐招提寺南門の扁額は王義之の書風に倣った細身の行書で書かれて(彫られて)います。
この博物館はもともと洋画家であり書家でもあった中村不折の自宅で、独力で蒐集した甲骨文字から石や青銅器、墓誌にいたるまで書道史研究上重要なコレクションを有しています。平成7年に台東区に寄贈されました。
新宿中村屋や真澄、日本盛のラベル、神州一味噌の文字は不折によるものだそうです。
今は休館中で入れませんでしたが、子規はこの家の中で病臥しながら庭を見て俳句を作っていたのかと感傷的な気分になりました。
周りはラブホばかりで子規が見たらどう思うだろう?
午後1時過ぎに家を出て4時には帰り着きました。調べると近くに美術館がたくさんあります。
東京に住んでいることは有難いことです。今年は美術館、博物館に足繫く通おうと思っています。